ニホンミツバチ飼育日記

冬支度

先週の後半から冷たい風が吹くようになりました。
ただ、まだ昼間は暖かく蜜源の花も枯れていないので、ミツバチたちも冬の様子ではありません。

冬支度

巣門をダンボールでふさいで冷たい風が入らないようにしました。
とはいえだいぶ出入りしているので、ちょっと広めに開いています。

冬支度

花桃の樹の根元に固定していますが、葉が落ちてしまいだいぶ日当たりが良くなっています。
朝日は良いですが、午後の日は遮るように遮光しました。

来春の花の季節に女王蜂が産卵を再開するまで、働き蜂は寿命を伸ばさなくてはなりません。
あまり巣箱が暖かいと活動的になり、寿命が短くなってしまうのです。


やまみつやのある南信州では、例年この時期には霜が何度も降りて、蜜源の花が枯れてしまいます。
が、今年は異常に暖かい日が続いています。

春から夏にかけて、働き蜂の寿命は1ヶ月ほどです。
しかし冬の間は女王蜂が産卵を止めているので、今から来春まで3ヶ月以上、寿命を延ばさなくてはなりません。
そのためには活動量を最小にしてじっとしている必要があります。
いつまでも暖かいと来春まで働き蜂の寿命が持たない可能性があり、心配しています。

砂糖水

プラスチックのケースに厚さ5ミリのスポンジを切って、浮かべます。

スポンジは下のように、5ミリほどの隙間をあけます。

給餌

砂糖水は砂糖1キロに対して、水700ー800CCに溶かしたもの。
もしあれば巣クズを煮てミツロウを作るときにでる煮汁、あるいは蜂蜜を混ぜてやります。

煮汁は来春の誘引にも使えるので少量(20シーシーほど)にしました。

砂糖水

砂糖水

砂糖水

巣箱の内壁にくっつけるように置きます。

スポンジ、工具ケースはこちらです。


 


茶の木

このところ異常なくらいの暖かさが続いています。
11月の初旬は霜が降りることもあったのですが、半ばからは朝も気温が10度を下回りません。
蜜源になるお茶の花やセイタカアワダチソウもまだ元気に咲いています。

スマホ

ミツバチたちも活発に出入りしていますが、中の様子を見ると重箱の上から3段目までしか巣は伸びていません。
冬場は巣箱内部の空間を狭くしたほうが気温が保たれるので、4段目を抜くことにしました。

重箱ホルダー

春から秋にかけてミツバチが活発に活動している季節は、早朝の涼しいうちに作業しますが、今の季節は寒い時間はミツバチの気が荒くなっているので、暖かい日の昼過ぎに作業します。

ホルダー

試作した重箱移動用のホルダーを使います。
スチールラックを作るときにつかうL型アングルと角材を使って作ってあります。
写真右下の長穴だけ切り欠きして、ボルトが横からはめられるようになっています。

重箱ホルダー

アングルの部分を3段目の重箱の下に差し込み、ボルトを固定します。

重箱ホルダー

3段目までの重箱を動かして4段目を抜き取り、

重箱ホルダー

再び3段目までを戻します。

花粉

10分ほど観察をしていたら花粉をつけたミツバチが帰ってきました。
もう産卵は止めていると思います。


冬支度

昨日の冷たい雨とは違って今日は朝から暖かい日差しでした。
ミツバチたちも、まだ秋の花の蜜を集めに忙しそうです。

冬支度

扉を開けて内部を見るとかなり多くの巣クズがたまっています。
冬が近くと、巣板の隙間を拡げて身体を寄せ合う空間を作るのですが、もう始めたのかもしれません。

冬支度

内部の様子です。
秋の花の最後の蜜を集めてきて、水分を飛ばしているので、巣箱の内部は湿度が高く結露しています。

重箱の3段目の中程で成長が止まっているので、冬が来る前に4段目を外して巣箱内部の空間を狭くしようと思います。
そのほうが巣箱内の気温が下がらないからです。

冬支度

巣箱内部に設置した温度計のデータです。
やはり湿度がかなり高くなっています。


セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウが最盛期です。
外来植物で嫌われ者ですが、ミツバチにとってはこの時期の大切な蜜源になります。

このセイタカアワダチソウの蜂蜜はクセが強いのでこの花が咲いている時期は採蜜はしないように、と言う人が多いです。
やまみつやでは採蜜作業の後に、秋の蜜源植物から集蜜してから冬を迎えてもらいたいので9月中に採蜜するようにしていますが、セイタカアワダチソウの蜂蜜も一度試したいところです。

お茶

これはお茶の木の花。
うちにはお茶の木があり、先月末からお茶の花が咲いています。
お茶の花も蜜源になります。


ホルダー

ホームセンターなどで売っているスチールラックを自作するときのL型アングルを使って、写真のようなホルダーを試作しました。
重箱を増設するときに、蜂蜜で重くなった重箱を持ち上げなければいけないのですが、持ち手がないので結構難しい作業でした。

アングルの厚みは2ミリで、重箱と本体の間にそれくらいの隙間を開け、そこにアングルを差し込んでセットします。

重箱増設

重箱増設

重箱の3段の巣箱です。
落下防止棒にかかるかどうかという段階で、まだ早いとは思いますが重箱移動用のホルダーを試すために空の重箱を増設することにしました。

重箱増設

アルミの棚を作るためのL型アングルと角材をボルトで止めてあります。
重箱の3段目の下に隙間を作って差し入れます。

重箱増設

後ろ側も同じようにアングルをかませます。

重箱増設

蝶ボルトを締めて固定。

重箱増設

重箱3段目の下にホルダーを固定したところです。

重箱増設

左右の角材を持って重箱を持ち上げて移動します。

重箱増設

空の重箱をセットして、

重箱増設

3段の重箱を戻します。

重箱増設

重箱増設

ホルダーをばらして外します。

重箱増設

4段に増設しました。
このホルダーは今度の冬の間に商品化したいと思っています。

自作されたい方はお問い合わせください。

採蜜

前編で切り取った重箱は、巣箱のそばで解体するとスズメバチを巣箱周辺に呼ぶことになるので、離れたところに運んでから解体します。

採蜜

一番上の巣板を一枚剥がしますが、まず重箱の壁にそって包丁を入れて。

採蜜

さらに落下防止棒に沿って包丁を入れます。

採蜜

一枚の巣板を取り出します。

採蜜

ミツロウで作られた巣は幼虫の卵を生みつけられ、その後集めてきた花蜜をためるのに使われます。
花蜜は水分が多いので羽であおって水分を飛ばして糖度を高くします。
糖度が高いと発酵しにくくなるので、長期保存できます。
糖度を上げた蜂蜜は、巣穴に蓋をしますが、幼虫の飼育にも貯蜜にも使われなくなった巣穴もできてきます。
ひとつの巣箱で飼い続けると、そういう古い巣が増えてきますが、巣箱が使われなくなった巣でいっぱいになると、ミツバチは出て行ってしまいます。

採蜜

巣板は二重構造になっていて、両側から蜜を溜められるようになっています。
ミツロウの蓋を包丁で削り取って、蜂蜜が巣穴から出るようにします。

 

採蜜

採蜜

反対側の巣穴の蓋も削り取ります。

採蜜

落下防止棒で区切られた一角を全部切り取ったら、次のスペースの巣板を切り取ります。

採蜜

採蜜

この巣が残っている状態の重箱は風通しのよいところで完全に乾かしてから、カビが生えないようにして来春まで保管し、待ち桶として使います。

動画にしましたので、ご覧ください。


採蜜

土曜日に重箱式巣箱の採蜜をしました。
採蜜作業にあたって用意するものです。

タライ、逃去防止器、刷毛、カバー付きゴム手袋、ウチワ、アミ付き帽子、ビニール手袋、蓋付きバケツ、燻煙器、ハッカ油、予備天板、ザル、包丁2本。

タライ、これは切り取った重箱を入れて運ぶのに使います。
蓋付きのバケツとザルがちょうど乗るバケツ、これも蓋付きのほうが良いです。
蓋付きにするのは、採蜜作業しているスズメバチが飛来することがあり、

西洋蜜蜂の養蜂家が使う、燻煙器。ハッカ油を染み込ませたティッシュを入れてミツバチを移動させるのに使います。これはうちわでも充分に代用できます。

予備天板。最初にミツバチが住んでいる巣箱の天板を切り取るのですが、この部分は一番重量がかかるので、ミツロウが硬くなっています。そのために包丁が逃げて切り取った天板の内側に、ミツロウの巣の切れ端が厚く残ってしまいます。一方採蜜する重箱1段目と2段目の境は柔らかく、まっすぐに切ることができるので断面は平坦になります。平坦な断面にミツロウの切れ端が残った天板を乗せると、ミツバチの巣を圧迫することになってしまいます。そこで天板のミツロウを削り取って乗せる必要があるのですが作業中はその余裕がないので、できれば予備の天板を用意することをおすすめします。

逃去防止器。採蜜作業のあとはミツバチが逃去する可能性が大きいので、しばらく取り付けておきます。

網付きの帽子。カバー付きのゴム手袋。長靴。作業中はミツバチが身体中にまとわりつきます。袖口やズボンの裾からミツバチが入ってくると刺される可能性があります。

包丁2本。冷凍食品やパンを切るときに使うノコギリ状の刃がついたものがおすすめです。

刷毛。ミツバチを移動させるのに使います。

採蜜

作業は早朝やりますが、前日の日の入り後1時間か、当日の日の出前に巣門をアミで塞いでおきます。また、扉の丸穴も出入りできないように塞ぎます。これは重箱を切り取っている時にミツバチが巣箱の中で興奮状態になり激しく出入りすることがまれにあるので、これを防ぐためです。

採蜜

以前は最初に天板を叩いてミツバチを下の方に移動させていました。

しかし、採蜜作業自体がミツバチにはストレスになるのに、さらにほかのことでストレスを与えるのはかわいそうだ、という話しがあり、それはやめました。天板を外して光を入れることと、風を送ることで、ミツバチたちは充分移動できます。

天板の押さえ棒を固定しているナットを外して押さえ棒を外してから、天板の隅の角に1本の包丁をくさびになるように差し込みます。

採蜜

少し隙間ができるので、そこへもう1本の包丁を差し入れます。

採蜜

重箱の外側の寸法は30センチX30センチなので、包丁は刃渡りが15センチ以上あれば、刃が中心まで届き完全に切り離すことが可能です。

採蜜

天板の切り離しができました。
光が入ることによって、ミツバチたちは巣箱の下の方へ移動していきます。

採蜜

巣箱の一番上の部分はミツロウが硬くなって天板にしっかり固定されているので、どうしても天板に巣が残ってしまい、盛り上がっています。

採蜜

ハッカ油を染み込ませたティッシュを入れた燻煙器でハッカの香りの風を送って、さらにミツバチを重箱の下の方へ追いやります。

採蜜

燻煙器がないときは、ティッシュの上からウチワであおいで風を送ります。

採蜜

最上段の重箱を切り離します。天板のときと同じように角にくさびの包丁を入れておきできた隙間からもう一本の包丁を差し入れます。
天板のときと違ってこちらはやわらかいので、まっすぐに楽に切ることができます。

採蜜

重箱を切り離しました。
断面が平らなので、ここにさきほどのミツロウが盛り上がって残った天板を置くと巣板が圧迫されてしまい、あまりよくありません。

先ほどの天板のミツロウを削り取るか、もう一枚の天板を使います。

採蜜

今回は、すのこの試作品を載せました。
天板の下に空間を作り、そこへアカリンダニ対策のメントールを置きます。

採蜜

採蜜

採蜜

採蜜の様子を動画にして youtube にアップしました。ぜひチャンネル登録お願いします。

https://www.youtube.com/channel/UCR89Y5LF4oFKHpWXVyqhsdA/


胴式

うちのご近所で胴式巣箱で飼育されている方が、巣落ちしたとの連絡がありました。

胴式

巣落ちしたといってもおそらく下の方のわずかな範囲ですし、逃去の気配もありません。
ただ、このまま置いておくとスムシの標的になってしまうことと、巣箱がかなりいっぱいになっているので、うちの重箱式巣箱へ蜂群を移動して採蜜することにしました。

巣落ち

トングと掃除棒を使って慎重に巣落ちした巣を取り出します。

胴式

コンテナを使って斜めに置いた脚立に、営巣している胴式巣箱と、空の巣箱を連結します。
現在ミツバチが住んでいる巣箱を下に、上下逆さまにして置きます。
空の巣箱は上の方へ、両方の巣箱の底板をぬいて、その部分を連結するように配置します。
巣箱の大きさが合わないので、空の巣箱のほうは板でかさあげして、巣箱の上辺がそろうようにします。

巣箱同士の接する部分は、隙間がないように新聞紙で覆います。
採蜜

下側の巣箱の天板を外します。
ミツロウでしっかり固定されていますが、1本の包丁をくさびのように天板の角に差し込んで隙間を作り、もう1本の包丁で切り離します。

採蜜

ハッカ油を入れた燻煙機で、ハッカの香りのする風を送ります。
ハッカ油を染みさせたティッシュをうちわで仰いでも同じ効果があります。

ミツバチは非常事態になると、より暗いほう、より高いほうへ移動する習性があるので、こうすると下側の巣箱から上側の巣箱に移動していきます。

胴式

巣板を上のほうから1枚ずつ切り離していきます。
まず壁面に固定されたところに包丁を入れます。

胴式

巣板同士も、ところどころミツロウで固定されているので、巣板の隙間にも包丁を入れてから慎重に引き出します。

胴式

胴式

巣を全部取り除いたところです。
暗くてあまりわからないですが、こちら側の巣箱から、空の向こう側の巣箱へ徐々に移動して行っています。

やまみつやのインスタグラムを始めました。
ぜひフォローお願いします。

https://www.instagram.com/yamamitsuya/


もし、待ち桶の設置場所のそばに使用できる敷地があれば、そこに菜の花の種を播くとちょうど分蜂時期の直前に花を咲かせるので、ミツバチに待ち桶を見つけられる確率が高くなります。

かき菜という菜の花として収穫する野菜の種を播く時期は地域にもよりますが、冬が早い地方では今から9月くらいまでです。
ツボミの状態で収穫して食べるのですが、もし分蜂時期には早すぎる時期にツボミになれば、ツボミのできた頭頂部分を10センチほど切ると、わき芽が出てきてまたツボミができます。
もちろん収穫したツボミはおひたしや炒め物にして食べましょう。

ちょうど分蜂時期の2、3週間前くらいでツボミをそのままにしておくと花が咲きます。

蜜を集める係の働き蜂と、分蜂したときの新たな巣を探す係の働き蜂は役目が異なりますが、やはり蜜源に近い方が新居として選ばれる確率は高いはずです。

サカタという種苗会社の種はF1種といって、花のあとできた種子を来年播いても同じようなかき菜はできません。(とはいえ目的がミツバチの誘引なので、それでも良いですが。)
一方で在来種のかき菜は、そこから採取した種子は翌年も同じ品種になりますので、翌年も同じ時期に咲き、同じ食味になります。
菜の花

菜の花 菜の花