よくあるご質問

このページでは、みなさまからお寄せいただいた質問の内容と回答を掲載しています。
ニホンミツバチの生態は、系統的に研究されていないので、回答は一般的に言えることです。
あくまで初心者の方向けの回答であり、経験的には違うこともありますので、ご自身で飼育していく過程でいろいろ試行されてください。

巣箱

質問:ミツバチが待ち桶に入居したかどうかの判断はどうするのでしょうか。

まず元の巣が分蜂する1週間くらい前から、最初の探索蜂が1、2匹やってきます。
巣箱が気に入ると、元の巣か分蜂後の蜂球の本隊に帰って他の探索蜂を連れてきます。
20匹前後の大勢になることもありますが、蜂が巣門に入ったり出たりすることを繰り返しています。
このときに巣箱の中を観察したり、周囲で騒音、振動をさせたりすると、探索蜂はこの巣箱は危険だと判断するので気をつけてください。
巣箱に合格の判断が下されると本隊がやってきますが、羽音が大きく数千匹の規模なので、この瞬間をみていればすぐにわかります。
ただしこの時を見逃してしまうと、巣箱から出入りしているのが探索蜂か、本隊が移動してきたのかがわかりにくいです。
巣箱に定着すると巣作りのため蜜集めに飛び出します。
このときは、複数の方向へ向かって直線的に飛んでいきます。あるいは蜜源から帰ってくる蜂は直線的に巣箱へ向かってくるので、この状態になれば入居したと判断できます。
また、花粉を運び込んでいるあるいは、オス蜂が出入りしているようならば、入居確実と言えます。
雄蜂が探索蜂になることはないからです。

質問:スノコはいつ挿入すれば良いでしょうか。

待ち桶として設置するときに挿入しておけば良いですが、その場合はスノコ上部に26センチ四方のダンボールなどをおいて、スノコの隙間をふさいでおいてください。
ミツバチが入居の判断をするときは、天井の状態を重視するのでここに複雑な構造があると、入居しない可能性もあります。
また、現在飼育されているかたは、秋の採蜜のタイミングでスノコとメントールを入れてやることが作業的には楽だと思います。(そのときには天板についたミツロウを完全に除去しないとカビが生えてしまいます。)
実はメントールの香りはミツバチはじめ昆虫類はあまり好みません。(虫除けスプレーを自作するときにメントールを使います)アカリンダニ対策でメントールを使うと良いと言われ始めたときに、ミツバチも逃去してしまうのではないか、と心配する声が少なくなかったです。
待ち桶として設置している間はメントールは入れないでください。ミツバチが入居して、1週間以上経過して確実に定着したことを確認(花粉を運び始めます)してからメントールを投与してください。

質問:セイヨウミツバチが待ち桶に入居することはないでしょうか。

西洋蜜蜂は日本では野生化が難しいということと、プロの養蜂家は自分の巣箱からの分蜂はしないよう飼育しているので、西洋蜜蜂を捕獲するということはめったにありません。ただし長年の自分の経験では4回ほど西洋蜜蜂の捕獲の話しがありました。
そのうち1回は養蜂家の人に引き取ってもらい、ほかの3つはそのまま飼育していましたが、スズメバチなどにやられ冬まで持ちませんでした。

質問:家から離れた場所で捕獲して、家に運びたい。

日本蜜蜂の行動半径は約2キロほどと言われています。
この範囲の地形を働き蜂は正確に把握しています。巣箱を移動するときは2キロ以上離れた場所へ移動しないと、前の巣箱の場所へ戻ってしまうことがあります。
もし、短い距離で移動したい場合は、1、2メートルが限界だと思います。

質問:近所の田畑に散布する農薬が心配です。

殺虫剤のうち、ネオニコチノイド系の農薬だとミツバチにとっては非常に悪い影響があります。
ホームセンターでも入手可能なものがあります。ネオニコチノイド系農薬は、モスピラン、アドマイヤー、ダントツ、スタークル、バリアード、ベストガードなどの名前で販売されています。
除草剤の場合は、散布されないに越したことはないですが、ある程度大丈夫です。
もし、ご近所で上記の殺虫剤を散布する可能性があるときは、できれば農家さんとお話しして農薬散布する日を確認してください。
散布する日の前日の日没後1時間くらいたったとき、あるいは散布当日の早朝に巣箱の巣門、扉の穴などミツバチの出入りする部分をアミで塞いでください。
アミは、植木鉢の底に敷く2ミリ程度の目のプラスチック製のアミが適当です。ホームセンターで売っています。
排泄のために巣箱からでる必要があるので、その日の夕方にはアミを外します。

質問:バーナーで巣箱内部全体を焼いて焦がしても良いでしょうか。

巣箱内部は暗いことが、日本蜜蜂の捕獲のためには必要です。
バーナーで焼くと内部が暗くなり、ミツバチが好む環境になります。
しかし燻煙の匂いは嫌いますので、もし焼いた後は焦げた匂いがなくなるまで雨にさらしたり風通しの良いところに置く必要があります。

質問:街路灯が近くにあるのですが大丈夫でしょうか。

街路灯などあっても、巣箱内部は暗いので大丈夫です。
待ち桶の内部は、隙間などをふさいで真っ暗な状態にしておかないとやまみつは入居してくれません。
もし内部に光が漏れるようならば、ガムテープなどを貼って光をさえぎってください。(ただし、巣門より下の部分は明るくてもかまいません。)

やまみつ