Fさんの飼育体験記 第2回 日本蜜蜂捕獲編

2020年春

ニホンミツバチの飼育をしているユーザーさんの体験記を掲載している第2回です。

第1回は、こちらをご覧ください。

2019年にセイヨウミツバチを取り込んだみかん畑に翌年春にやまみつやさんの指導で、1台の待ち桶を設置しました。あとほかに山のほうの甘夏の畑に 待ち桶を2台設置しました。
しかし、2020年は残念ながら入居はゼロでした。 いずれもミカンの木の陰になるように置いたので、ミツバチにはよくなかったのかもしれ ません。

(やまみつやより:ニホンミツバチの待ち桶は、夏に温度が上がらないように日陰に置くことが第1条件です。ただしミツバチに見つからなければ探索蜂も来ません。蜜蜂は視覚、嗅覚で巣箱を探していますので、そのどちらの感覚にも訴えることが必要になります。また、ミツバチの生育環境に適した土地だと、他にもたくさん候補地があるので、なかなか思い通りにはいかないですね。)

2021年春

2021年春、日本蜜蜂の飼育を思い立って3年目の年、待ち桶を5台設置しました。

いずれも太い広葉樹の根元ちかくの東側に設置しました。
待ち桶を設置して3週間ほどの間に探索蜂が来た様子がないときには、思い切って待ち桶 の設置場所を変更しました。

捕獲

最初の日本蜜蜂の捕獲

ナンバー5と名付けた待ち桶は、4月1日に設置場所を変更しましたが、ついに4月12 日に探索蜂を確認しました。 

やったあ!
みつばちたちが出入りしたのを見た瞬間思わずガッツポーズが出ました。
嬉しくて嬉しくていつの間にかやまみつやさんに電話をしていました。
この巣門のところに出入りしている探索蜂が見えるでしょうか。

(やまみつやより:2、3日おきのお昼前後に待ち桶を観察できる人は、3週間ほど探索蜂が来ない場合は、設置場所を検討しなおすということも有効です。大変参考になります。)

捕獲

この巣箱はやまみつやさんのアドバイスで巣箱に近づかないように様子を見ていましたが、4月19日 内検して入居を確信。
かなりの強群です。

(やまみつやより:ニホンミツバチは春先に活動を再開すると、花の蜜を集めて女王蜂が産卵を始めます。そして働きバチの数が充分増えると分蜂するのですが、その前に探索蜂という役目のミツバチが飛び回って新居を探します。この探索蜂が来ているときに、巣箱を開いたり、巣箱のそばに近づく、騒音を立てるなどすると、探索蜂は新居に適さないと判断して他の巣を探してしまいます。初めて蜂が出入りしていると、喜んで巣箱を触ってしまう方が多いですが、要注意です。)

2台目以降の捕獲

捕獲

捕獲

去年入居がなかった甘夏の畑のはずれのコナラの木の根元に設置した待ち桶、ナンバー2 と名付けた待ち桶にも5月3日に入居しました。
こちらは5月14日に内検しましたが、蜂群は小さいままでした。

捕獲
捕獲

ナンバー3と名付けた巣箱にも、5月26日に入居!! この待ち桶は最初自宅のブルーベリーの根元に設置しましたが、3週間ほど置いても探索 蜂が全然来ないので、4月になって入居したナンバー5の巣箱から10mほど離れた場所に 設置しました。

ナンバー3の巣箱の6月1日の様子です。

これも小さめですね。

(やまみつやより:春に分蜂した蜂群が、新しい場所で働きバチを増やして、再度分蜂することがあります。これを孫分蜂や夏分蜂と呼びます。Fさんの地域では3月末くらいから4月中ばくらいまでが最初の分蜂の季節ですが、上記の2群はおそらく夏分蜂だと思われます。夏分蜂は小さいことがよくあります。ご自分の最初の分蜂の季節を知ることが捕獲するためのコツです。)

捕獲

4台目の入居 ナンバー4と名付けた待ち桶は、山の中の沢沿いから少し登った所の小さな広葉樹の根元に平らないい感じの場所があったので、そこに設置しました。
これも7月5日に入居しました。

そして7月9日の内検の様子です。 うひゃー、かなりの大群だ、どうしよう。
と思ったら、セイヨウミツバチでした。

(やまみつやより:静岡県も養蜂業者が多い地域です。基本的に西洋ミツバチの養蜂家は、自分の巣箱からは分蜂しないように新しくできた女王蜂の卵は除去します。ただし、稀に管理に失敗して分蜂してしまう巣箱もあるようです。)

・残りの1台は蟻が入居しました。

2021年の成績は、5台の待ち桶のうち3台にニホンミツバチが入居。1台はセイヨウミツバチ。でした。

次回は、順調に育っていったナンバー5のその後の様子をお知らせします。


次回は飼育の様子の報告です



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