今週15日木曜日に初霜がおりました。
例年、11月に入る頃には初霜があるのですが、今年は大変暖かい日が続いています。
さほど強い霜でもなかったので、セイタカアワダチソウや、お茶などの蜜源の花も、まだ元気です。
とはいえ、週間天気予報による今週後半は最高気温が10度程度になるので、やまみつの活動も低下してきます。
まだやまみつが活動しているこの時期に最後の砂糖水をやっておきます。
砂糖1キロに対して水は900C.C.と少し薄めにします。(夏場は700C.C.)
この巣箱はお盆過ぎに捕獲した蜂群でしたが、その後あまり活発に活動していなかったのでちょっと弱い群です。
重箱も2段から増えていません。
こんな巣箱は砂糖2キロ、やっておきます。
ホームセンターなどで販売している、プラスチックの工具ケース(2リットルくらいはいるもの)に、下のようなスポンジの板を浮かべます。
スポンジは下のように、5ミリほどの隙間をあけます。
スポンジ、工具ケースはこちらです。
やまみつやのある、南信州の山間地では例年だと今頃は最低気温がマイナス2、3度にはなります。
1、2月の厳寒期では、マイナス10度を下回る日が何度かあるような土地です。
昨日は季節外れの高い気温で、日当たりの良いところにある巣箱ではやまみつたちが勢いよく出入りしていました。
この場所は冬でも正午をはさんで、5時間ほど日当たりがあります。
こういう巣箱はまだ冬仕度は早いので、もうしばらく待ちます。
働き蜂は夏の間は寿命が1ヶ月ほどですが、女王蜂が産卵を止めている今の季節からは来春まで3ヶ月は寿命を延ばさなくてはなりません。
そのためには活動量をできるだけ低下させる必要があるので、冬囲いは最低限にしないと越冬できずに死なせることになります。
一方、こちらの巣箱は日当たりが全くなく、夏に捕獲した弱群です。
温度が高くても出て行くる気配はありません。
中をのぞくと、巣板の間にびっしり固まっています。
丸く固まることができるように巣板を成形して身を寄せ合っています。
*寒くなると気性が荒くなっていますので、安易に巣箱の中をのぞくのはやめてください。
こちらの巣箱はそろそろ冬仕度してやります。
やまみつやの巣箱は巣門の下に大きな空間があります。
冬の間は巣箱内部の気温の低下を防ぐために、できるだけ巣箱内部の空間を小さくしてやります。
そこでダンボールでこういった箱状のものを作ります。
上面は26センチ四方。
巣箱の内部の寸法が27センチ四方なので、巣箱にすっぽり入るようにします。
扉を外して差し入れます。
ダンボールで作った箱を扉の内側に差し入れた状態です。
エアーキャップ(いわゆるプチプチシート)で、囲ってやります。
多少の日当たりがあるところでは、1重でも充分ですが、この巣箱は日当たりがないところで、しかも働き蜂の数が少ないので、2重にしてやります。
巣門は働き蜂一匹が通れるくらいに、ダンボールで塞いでやります。
外からの寒風が吹き込むのをできるだけ防ぐためです。
冬の間も暖かい日は脱糞のために外に飛び出すので、巣門はこれくらいは空けておきます。
うちから5キロほど下流に設置した待ち桶ですが、もう今年はあきらめていました。
お盆あけごろ見に行ったらなんと、入居していました。
この夏は暑さが異常だったため、どこかの巣から逃去した蜂群かもしれません。
長い期間放置してあったので、ガムテープの固定がゆるんでいて今にも落ちそうでした。
補強してうちに運んできました。
それなりに元気な群です。
巣門のところで、ミツバチたちが何かわたのようなものを引きずり出そうとしています。
メンガタスズメガです。
大型の外来の蛾で、ミツバチの巣箱に侵入して蜂蜜を食べます。
幸い蜂群が強かったので撃退したようです。そのときに蛾がワタを吐き出して応戦したのでしょうか。
夜中、暑くないのに巣箱の外側に大量のやまみつが張り付いているときは、この蛾が侵入している可能性があります。
逃去防止器をとりつけて侵入を防ぎます。
5月24日に捕獲後1ヶ月ほど、そのまま重箱2段で飼育しています。
本当は横方向にいっぱいにしたかったのですが、なんらかの理由で最上部の一部の営巣を避けてしまい、下の写真のように偏ってしまっています。
そろそろ巣の下端が重箱2段より下に来るので、3段目を増設することにしました。
ガムテープをはがしたところに、空の3段目の重箱を挿入します。
ニホンミツバチは滅多に刺しませんが、服の袖口や手袋のすそから入り込み出られなくなると必ず刺します。
腕カバーで袖口を覆います。袖口が閉まる服なら大丈夫です。
顔を守るためネット付きの帽子を被ります。
巣板の中ほどは、重箱から下に出っ張っているので、引っかけないように気をつけてください。
抑え棒の穴にボルトを通して、ワッシャーとナットで固定します。
巣箱は木製なので、湿気を吸うと大きくなります。
ニホンミツバチが活動していると、巣箱内の湿度が上がるので梅雨時の今からの季節では、巣箱は膨張していきますので、ナットは軽く締めてください。
重箱を3段にして、ボルトで固定しました。
巣箱内の温度はこれから上がっていきますので、巣箱内の空間を大きくすると暑さ対策にもなります。
ニホンミツバチの減少の原因のひとつが、アカリンダニと言われています。
アカリンダニ対策は、今のところメントールクリスタルを巣箱内部に設置することが簡単にできる方法です。
メントールクリスタルはこのような結晶状態です。
これをホームセンターなどで販売している、お茶パックに入れます。
量は大さじ一杯、およそ5グラムです。
お茶パックに画鋲を刺して、
巣門の上の部分に固定します。
外から見るとだいたいこの辺りです。
メントール成分は揮発すると空気より重いので、本当は巣箱上部に固定することが望ましいのです。
しかし、現状では巣箱上部に固定するのは困難なので、巣門の少し上に固定します。
今の季節暑いので、巣門の外側では巣箱内部に送風する係の蜜蜂たちが大勢います。
揮発して下に向かって降りてきたメントール成分は巣門からの送風によって撹拌されて巣箱内部に充満できます。
ただしメートールは40度くらいで液化します。
万が一液化すると、やまみつが逃去することにもなりますので、巣門の中央上部ではなく中央からずらして設置してください。
メントールクリスタルのご購入はこちら
ご近所で、ニホンミツバチたちが騒いでいるとの連絡があり、様子を診にいきました。
この暑さで巣が落ちています。
しかし、巣の上部のハチミツを貯めている部分から外れると蜜が大量に流れ出てミツバチたちも動けなくなりますが、今回はハチミツはみられないので、巣板の下部だけが落ちたのでしょう。
とにかく暑さ対策です。
巣箱の下にブロックを置いて風通しをよくします。
巣箱の周囲を草刈りした後、遮光ネットで陽を遮ります。
今回は蜜が流れ出なかったのですが、もし蜜が流れ出るようだと逃去の恐れもあります。
今年やまみつが入居してくれた巣箱、盛んに出入りしています。
扉を開けて中を観察してみると、どうも巣が左に偏っています。
天気の良い昼間、ニホンミツバチたちが留守しているときに観察すると、やはり巣板が偏っています。
巣箱の中にカメラを入れて上部を撮影。
巣箱内部の1箇所を避けるように巣を作っています。
おそらく入居した後にこの部分にカビが生えてしまったのかもしれません。
捕獲が5月下旬と遅かったので、巣が大きくなる前にカビが生えたのではないかと思います。
数年前にも同様なことがありましたが、何も問題なくミツバチたちは巣を徐々に大きくしていきました。
しばらく様子を観てみます。
うちから3キロほど離れた空き家です。
都会に住んでいるご主人によると、昔、ここでニホンミツバチを飼っていたとのこと。
巣箱を置いて3年目でようやく探索蜂がやってきました。
3日ほど出入りしていましたが、
24日の木曜日にようやく入居。
無事育ってくれますように。
早くも桜の開花宣言が聞こえて来ました。
ただ、桜の花が咲いたからと言って、春が早く来たと焦らないでください。
桜の花芽は前年の夏にできると、休眠してしまいます。
この休眠を打ち破るためには寒さが必要になります。
今年は1、2月にかなり厳しい寒さで、桜の花芽の休眠打破が充分すすみました。
そして3月は初夏のような陽気が続きました。
このため、桜が開花しました。
桜の開花には、低温 ー> 高温 といった温度変化が必要になり、必ずしも春が来たという基準にはなりません。
とはいえ九州の南部のほうでは分蜂もそろそろ始まっています。
分蜂が始まっているところでは、手作りの誘引剤を作りましょう。
水1リットルに対して、砂糖200グラム、蜂蜜大さじ1、酢大さじ1を入れます。
この液を作っておき、ヤクルトの小瓶などに入れます。
ここへヤクルトを数滴垂らして1、2時間ほど暖かい日なたに置きます。
ヤクルトが入ると発酵が促進されるので、発酵臭がしてミツバチを誘引します。
アルミ箔の蓋には小さい穴を3、4個あけて、瓶の口を塞いでください。
こうしないとミツバチが中に入っておぼれてしまいます。
発酵臭は10日ほどでおさまってしまうので、交換してください。
待ち桶として使うときは、重箱2段のサイズが最適だと言われています。
ニホンミツバチを捕獲したのちは、そのまましばらく2段のまま飼育します。
巣箱内部の空間が狭いと、上の写真の黄色の矢印のように巣を横方向へ広げます。
捕獲してすぐに重箱を3段にすると、日本ミツバチは巣を横よりも縦方向へ伸ばそうとして細長くなることがあります。
重箱式巣箱の空間を効率的に使うためにも、しばらく2段で飼育してください。
赤い点線のように巣が大きくなったときに、赤い矢印の位置に空の重箱を挿入してください。
そのときに付属のボルトで固定します。
下の写真は、重箱3段に4段目を追加するときの様子です。
ニホンミツバチが営巣している巣箱は大変重いので、二人で行います。
もしお手伝いがいない場合は、持ち上げた巣箱をコンテナやブロックなどの平たいものの上に一旦おいておいて、空の重箱を追加します。
山の中を車で走っていると、誰かの待ち桶発見。
大きなクルミの木の根元に固定されています。
北向きの斜面なので、日当たりは良くないところです。
また、地形的には窪地で風当たりは弱いところです。
巣箱の向いている道路の反対側は下の写真のように開けていました。
待ち桶を設置するときは、トタン板で巣箱の雨よけをします。
トタンの波板は幅が60センチ、長さ6尺(180センチ)のものが1000円前後でホームセンターで売っています。
これを金切バサミで長さ45〜55センチくらいに切断します。
金切バサミは大きいもののほうが使い易いです。
作業は必ず軍手をしてください。
巣箱にトタンを被せたら、ビニールハウスに使うナイロンコード(マイカ線)で固定します。
コードの長さは、後で重箱を増設したときにも使えるように長めにしてください。
ボルトを通す穴にコードを通して、3重から4重に結びます。
トタン板に擦れる部分は、ガムテープなどで補強してコードが切れないようにします。
うちの近くの野生の菜の花。
いつもならばもう咲いていてミツバチも来ているのに、今年はまだ小さいままです。
下の写真は昨年の3月1日の同じところの様子。
今年は寒かったですね。
巣箱はスギ板で作っていますが、新品の巣箱は匂いがするので雨ざらしなどして匂いを抜きます。
匂い抜きには必ず流水を使うようにしてください。
溜まった水に浸けても、効果はありません。
うちでは大量の巣箱の匂い抜きをするときに、写真のような500リットルの容量のローリータンクを使います。
開口部が34センチ以上あれば、重箱ならタテにして入ります。
重箱と天板が9台分入ります。
このようにホースを底に当てるようにして水を入れて行きます。
ただし中で巣箱が浮いて来ますので、実際は下のようにタンクには蓋をして、蓋に穴をあけておいてホースを差し込みます。
流水の量にもよりますが、10日ほどで匂いは抜けます。
今年はまだまだ寒く、例年より遅いのですが春になり最初に咲く花たちがほころびはじめました。
フクジュソウのつぼみです。
大切な花粉源です。
ロウバイのつぼみです。
咲くとミツバチがやってきます。
こちらはネコヤナギ。
雄花と雌花がありますが、雄花は花粉を雌花は蜜を出します。
蜜源の花は下記の本が参考になります。
やまみつやでは、春から秋にかけては田畑を耕しています。
お米の宣伝の動画ができました。ぜひご覧ください。
待ち桶の準備をしました
先日、水洗いして乾かしてあった巣箱にミツロウを塗布して待ち桶の準備をします。
天板には採蜜した後の巣クズをバーナーで溶かしてスクレーパーで塗りつけます
水洗いだけでは落ちないカビはかるく炙ってやります
バーナーはこれです
ミツロウを溶かしてフシ穴を埋めたりするときにも便利です。
重箱を固定するときは、ガムテープの縁を少し折って剥がしやすいようにします。
発着台の部分です。
長年使用しているとヒビ割れがでてきます。光が入るとよくないので、こうやってふさぎます。
フシにできているヒビも、もし貫通しているようならば塞ぎます。
巣門の前に黄色いテープを取り付けます。
タッカーと呼んでいるホッチキスのような道具です。ホームセンターでも売っています。
これで待ち桶の準備ができました。
南信州では分蜂は4月なかばくらいから始まりますので、今月中には設置します。
だいぶ暖かくなり、巣から出入りしている時間も多くなってきました。